中小企業が世界で戦っていく上で必要不可欠なISO認定。

その取得を手助けする、業界第1位のコンサルティング会社、株式会社ISO総合研究所。

その躍進の秘密は何なのか。

名物社長として名高い同社代表取締役、山口智朗氏に伺った。

 

 

家族のように親身に接するため社内恋愛の相談を受けることも

P(プライバシー)マークやISOの認証取得・運用の代行やアウトソーシング、改善サポートを手がけるコンサルティング会社、株式会社ISO総合研究所。

その代表取締役山口智朗氏は、ベストセラー本『会社はムダが9割』(2014年、あさ出版)などの著作でも知られており「超速行動」「あっさり・しつこく」「仕事を楽しむ」の三原則を掲げ業界をリードしている。

 

「とはいえ、他の会社とやっていることに何の違いもありません。少し他とは社員との距離が近いかもしれませんが(笑)」

と話す山口代表だが、その社員との距離の近さは少しどころではない。

山口代表は全社員とSNSで繋がり、家族構成や趣味なども把握してコミュニケーションに活用しているという。

 

同社で有名なのが「呑みーティング天国・地獄」という社内イベント。毎月、目標を達成できたチームには高いお店での飲み会が開かれ、逆に未達のチームには安めの店での飲み会を、共に会社が開催する。

「仕事を楽しくやってもらいたいし、私と関わった人には幸せになってもらいたいですから」と山口代表は笑う。

 

「だから彼らとは家族みたいに親身になって接しますし、困ったことには気づいてあげるようにしています。恋愛相談とかも多いですよ(笑)。弊社は社内恋愛大歓迎なのですが『今、付き合っている彼女と結婚したいんだけど、幸せにできるかわからないんです』なんて質問を、一緒に昼食を取りながらよく話しています」

 

そんな山口代表の姿勢は、同社が「新宿区ワークライフバランス推進宣言企業」に認定されていることからも伺える。

女性の働きやすさが認められ、昨年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」に認定された

 

 

ムダに会社にいるくらいならさっさと帰って自分の時間を

株式会社ISO総合研究所 代表取締役
山口智朗氏

「仕事とプライベートをはっきりに分けるというのではなく、仕事にもプライベートにも全力で楽しんでもらいたい。

ムダに会社にいるくらいならさっさと帰って自分の為になることをしてもらいたい。

就業の時短に取り組むことで会社の成績は向上すると思います」

 

山口代表がそういった問題を重視するのも、自身の経験があるからだ。

「私も前職では深夜の帰宅が当たり前だったし、徹夜もよくしました。『不夜城』なんて呼ばれていた会社だったので、夜9時にオフィスを出ようとすると不安になる。本当に帰っていいのかな、と。

そういう職場でしたから年に1人くらいは鬱病になって職場を去っていく。そういう働き方は変えねばならないと思った」

 

そんな山口代表の理想を具現化している株式会社ISO総合研究所。

現在社員は113人にまで増えた。

社の壁面に貼られた社内結婚した社員たちの笑顔の写真が、今の充実を如実に表しているようだった。

 

 

目標達成には〝選択と集中〟大学院への進学の際に実感

「社員に求めるのは、行動量です。多くの場合、行動が不足しているから目標を到達できていない」

 

そう話す山口代表のプロフィールは、その発言を裏付けている。

「私の出身は長野市。あまり裕福ではない家庭で育ちましたが、なんとか大学へ進学することができました。進学先は中央大学の夜間。上京してきて大学に通いながら、その『夜間』というのがずっと気になっていた。

『自分がこのまま就職したら、大学は夜間だったというのを一生引きずっていかないといけない』。それがどうしてもイヤだった」

 

それで大学を卒業後、大学院へ進学する道を選択。幾つか大学院を受験するが、全て失敗してしまう。

「大学の受験の時も15校くらい受けたのですが、それだけ受けると受験料もバカにならないし、なにより勉強が散漫になってしまう。大学院の時も同じ失敗を繰り返して、10校くらい受けたのですが、ダメでした」

 

大学と違い、大学院では専門研究者を養成することを第一としているので、受験では個人の学力以上に教授の研究分野との親和性や、専門的な知識の有無が問われる。

故にのべつまくなしに受験すれば良いというものではなく、各大学に在籍している教授や研究の蓄積などで選別しなければならない。

 

「そのことに気づき自分が行きたいところの勉強を集中してやろう、と考えた。

志望の分野は経営学だったので、経営学で日本のトップの大学院として一橋大と神戸大を志望先に選択し、そこの過去問題と英語に1年間、徹底的に取り組んだ。そして翌年、見事神戸大学の大学院経営学研究科に合格することができた」

 

その経験から山口代表は、何事も成し遂げるためには選択と集中が必要なのだ、ということを実感する。

 

 

〝自分の行動は足りていたか徹底して社員に問いかける

「今、ゴルフに熱中しているのですが、当初はあまり乗り気でなかったこともあって、あまり練習しませんでした。しかし今年、知人と『1年間でどれだけうまくなるか賭けよう』ということになって。

ここでも選択と集中です。自分の弱点を強化するための練習を毎日徹底的に行う。

目標を達成するために最も確実で明確なのが大量行動ですから」

 

そういう体験が自分にあるからこそ、社員にも同じ行動を求めます、という山口代表。

壁にぶつかった時、目標を達成できていない時、果たして自分の行動は足りていたのか、と問うことを社員に徹底しているという。

〝行動量〟が大切だという山口社長。社員一人ひとりに徹底して問いかける

 

選択と集中をして合格した神戸大学大学院だったが、そのまま研究者の道には進まなかったのだろうか?

「実際に大学院に入ってみたら、そこは東大や京大から来た、ホンモノの秀才が集まっていて、しかもその人たちは充分秀才なのに更に勉強をしている。朝から晩まで勉強しているのに、全く飽きることもない。彼らは心から勉強が好きな人たち。

彼らを見ていて勝てないなあと感じて、修士過程を終えて後、社会に出ることにしました」

 

こうして就職した山口代表は、幾つかの職を経て、2002年、31歳の時にISO総合研究所を発足。業界トップの1890社以上の顧客を抱える企業へと成長させることになった。

 

 

些細でも成功体験を持つことで人は変わり成長していける

社員との接し方など破天荒な行動をする山口代表だが、その新入社員説明会も個性的だ。

「説明会で『学生時代、奨学金をもらっていた?』と聞いたりします。もらっていた採用希望者は、一様に早く返したい、と言う。しかしそれは違うと私は答える。『早く返す必要はない。何故ならば手元にお金があった方がいいのだから』と」

 

人は借金があると、少しでも早く返済したいと思うもの。

しかし、若い時は得た給料を借入の返済に回すより、貯蓄にしたり自身の役に立つものに投資した方がいい。そうやって借金と同額の貯金を作っていけばいい。

 

「言うなれば、キャッシュフロー経営を行うということです。

こういうことは学校では教えてもらえない。しかし自分の人生を経営していく上では非常に大事なことです。そういう意識付けを社員にしていくのは私の仕事だと思っています」

 

顧客だけでなく、社員1人ひとりのコンサルティングもしているようなものです、と山口代表は笑う。

 

山口代表は、社員たちにも成功体験をもっと持ってもらいたい、とも話す。

「些細なことでもいいと思います。

自分自身が熱中して取り組んで、そして達成するという体験は人を成長させます。

例えば私は、社員とダイエットの競争をしたことがあります。太っていることが悩みの男性社員と同じ体脂肪計を買って、2人で3カ月間でどれだけ体脂肪率を減らせるか賭けました。こういう成功法則、目標達成が人を変えていく」

 

先述のゴルフの件もあるように「どうやったら成功するか考えるのが大好き」と話す山口代表だが、今後はどのように歩んでいきたいと考えているのだろう。

「売上高50億、今後5年で5社創業。そして社内に1000万円の収入を得ているプレイヤーをもっと育てること、などの目標はありますが、まずは共に働いて幸せになってもらうこと!

私と関わった人を全て幸せにしていきたいし、それが叶う会社にしたいですね」

 

「自分は裏表がない。それが美学です」と話す山口代表。

印象的な彼の笑顔が、そのまま実現している、株式会社ISO総合研究所はそんな会社だ。

 

 

山口智朗

1971年、長野県生まれ。

中央大学、神戸大学大学院経営学研究科を経て株式会社デジタルデザイン入社。

以後、株式会社船井総合研究所を経て1999年にプリンスキー、2002年にISO総合研究所の運営をスタート。

2011年法人化、以後現職。

 

 

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