obi 12

日本エンパワーメントコンソーシアム 全く新しい社会貢献事業 社会的ムーブメントを巻き起こす敏腕プロデューサーここに参上!

◆取材:綿抜幹夫

obi2_human

06nihon_enpower01一般社団法人日本エンパワーメントコンソーシアム 代表理事 山下太郎氏

例えば少子化対策としての『子育てを支える家族・地域のきずなを再生する国民運動』や、減災のための『災害被害を軽減する国民運動』を皆さんはご存じだろうか? 国(内閣府等)が主導する多くの啓発活動が、国民に知られることなく始まり、そして終わっていく。この現状を憂い、より実効性の高いものに変えるべく奮闘する社団法人を訪ね、代表理事・山下太郎氏に画期的な方法論を伺った。

 

「国民運動」を官民一体に!

06nihon_enpower02

一般社団法人日本エンパワーメントコンソーシアム(略称=JEC)は、国民参加型の『国民運動』を自ら創造し、運営することを事業内容とし、日々行われている様々なアクションを、様々な社会課題解決につなげることを基本理念とする社団法人だ。

 

そもそも『国民運動』とは、国民の多くが参加して進める社会的な運動を指す。国民が自発的に行っている運動もあるが、その多くが政府主導で行われているのが実情だ。地球温暖化やいじめ、少子化や高齢化といった問題を改善するために行われているのだが、その知名度や実効性には疑問を抱くものもある。

こんな『国民運動』に変化をもたらしたのがJECの代表理事・山下太郎氏だ。

 

「様々な社会の課題を、国がトップに立って啓蒙するのが『国民運動』で、政府主導なのですが、間に大手広告代理店などが入り運営されています。そこには多くの予算が投じられていますが、残念ながら一方的な啓発でうまくいっていない運動などもあります」

政府がトップに立つ運動には大きく2つのデメリットがあると山下氏は考える。

 

「まず第一にお堅い(笑い)。お上のすることですから、間違った情報、間違った方向性を示せないのでお堅くなるのも当然ですが。そして、もう一つは継続できないこと。例えば1年啓蒙活動を続けて、翌年には『仕分けにあってしまって継続出来ない』など、それもこれも国が主導で行い国の税金が投入されているからで、無駄と断じられればバッサリやられるわけです。そうじゃなくても、政権交替で呼称が変わったりするんです」

国民の税金が投入されている以上は、その使途に責任が伴うのは当然だが、一般企業のように明確な目標やゴールがない分、時の政権に恣意的に運営される事例が後を絶たないのも頷ける。

 

「そこで、政府主導だけではなく官民一体で運動はできないものかと考えたわけです。なぜなら、個人がいきなりNPO法人を立ち上げて『いじめ問題を解決するぞ』って気勢を上げてもなかなか企業や行政は付いてきてはくれません。スポンサーを募りに企業に声をかけたとしても、なかなか会ってもくれないでしょう。それこそ『お前何者だ?』って話になる。まあ、そういう困難を切り拓いていくのが起業家だって考え方もあるんでしょうが(笑い)」

だが、そこに政府と一緒に官民一体で運動をしているという『信用』があれば話はぜんぜん違ってくる。

 

私たちに最も足りない経験や信用をうまく補い、運動を官民一体で行えば先ほど申し上げたデメリットもなくなります。その上、社会貢献型PRを出来るので、多くの企業と組んで取り組むこともできます」

そこで、その『信用』を得るために立ち上げたのが一般社団法人であるJECなのだ。普通の株式会社よりも営利感がグッと薄らぐ社団法人という形態こそ、官民一体の参加型『国民運動』を主体的に運営するのに都合がいい。

 

「社団法人だからこそ得られる信用や、その信用から派生する発信力があるからこそ、運動を大きく展開できるわけです。『国民運動』は、本来上から押し付けられるものではなく、下から突き上げて広げていくべきもの。その意味でも、JECのように起業家が主体の運営体制が望ましいはずです。その体制の中に官庁も入ってもらって官民一体とするんです」

こうして、民間主導での体制を作り上げていったのである。

 

 

社会貢献で儲かってもいいじゃないか!

だが、どんな活動も資金の裏付けがなければ成立しない。

「運営事務局を我々に任せていただき、運営費はもっぱら賛同してくださる企業にご負担いただいています。ご賛同くださる企業は、運動の旗印をどのように利用していただいても結構。売上に結びつけるための販促ツールでもいいし、企業価値を高めるための活動でもいい。実際、運動の幟やステッカーを売り場などに出すことで、その関連商品の売上がグンと上がります」

運動のシンボルを協賛企業が自由に使用することで、運動そのものの知名度が上がり、知名度が上がることでさらに運動が盛り上がるという相乗効果が現れる。

 

「統一のマークなどがあちこちで見られるようになれば、運動の知名度も上がります。それでますます盛り上がり、企業にもメリットが出る。運動が大きくなっていけば、さらにいろんな立場の人にも声をかけやすくなります。多くの自治体と組めば、運動の場が広がりますし、普通あまり横のつながりのない官庁でも運動が連動したりするんです」

こうした組織・体制作りから、『熱中症予防声かけプロジェクト』や『GOMIファンタジスタ(ゴミを正しく捨てる人)プロジェクト』を実現し、数多くの参加企業・団体を巻き込んだ『国民運動』の一大ムーブメントを巻き起こしているJEC。

 

「私たちの活動は、いわば社会貢献の代理店業のようなもの。この正しい活動で事業をすることが私の信念でもあります。きれいごとを貫き通して『商売』をするのです。ですから今行っているのは『社会貢献〝事業〟』だと位置付けています」

だが、一般的にNPO法人や社団法人を立ち上げて活動する人々は、往々にして社会貢献を事業化して金儲けをする事=悪いこと、のようにとらえる傾向があるように感じる。

 

「せっかく始めたいいことでも、継続するにはお金がかかります。それこそ人件費にしたって、事務所経費にしたって、あらゆるものにお金は必要ですから。だからこそ、これを『事業』として行わないと運動自体の継続が難しいんです」

確かに無報酬は無責任につながるだろう。『だって報酬をいただいていませんから』という言い訳が成立してしまうのだから。

 

「ですから、協賛企業からお金を頂戴する以上は、運動を広げながらその企業に何かしらのメリットがないといけない。それを提供できるように我々は一生懸命仕事をするからこそ、正々堂々とお金をいただけるし、企業側も気持ちよく支払ってくださるのです」

この潔さこそ、これまでにない『国民運動』の原動力だろう。ただきれいなだけで効果もない『善』よりも、少々お金にまみれていても、実効性のある『偽善』の方が、社会のためにははるかに有用だと言い換えてもいいかもしれない。

 

使えるものは何でも使って事業を回すのが経営者の本質。この『社会貢献事業』の場合、信用面では『国』であり、費用面では協賛企業なのです。こういうやり方を実践する人はまだ他に出てきていません。何故なら前例がないからです。だからこそ、私たちが『社会貢献事業』のパイオニアとしてその礎にならないといけないと思っています。そのためにも、私自身が前線に立って、たくさんの人とお会いしてあらゆる考え方を吸収したい。『社会貢献事業』を軌道に乗せて、この国の新しい常識にしていきたいのです」

 

 

そこに「社会貢献」があったから……

ところで、山下氏はどうやって『社会貢献事業』にたどり着いたのであろうか。

「そこに社会貢献があったからです(笑い)。父が会社を経営していたので、私は子供の頃から帝王学を叩きこまれてきました。大学を卒業して2年半ほどサラリーマンを経験し、満を持して起業。そして社会貢献に出会いました。一丁やってやるかとなったわけです」

つまり、社会貢献に横たわる問題点と、それを解決する方法論を発見し、『事業』になるといち早く悟ったからこそ現在があるということか。

 

 

社会貢献事業のFC化に向けて

「こうして、多くの活動を行うことで仲間を増やし、いずれこの事業をFC展開できればと考えているところです。そして日本で成功すれば、次はアメリカに持っていきたい。グローバルなビジネスモデルとして作り上げることが一事業家としての究極の目標ですね。こうしていいことをやりながら、きれいごとを通しながら、他人に認められる仕事をし、事業をして金儲けをする。これが私の生きる道、天職だと思っています」

こういうことをぬけぬけと言い放ちながらも、結果的には大いに社会貢献を果たしている山下氏とJEC。やがてこのシステムこそが社会問題解決の方法論として、スタンダードになっていくのかもしれない。

 

obi2_human

●プロフィール

やました・たろう氏…昭和51年大阪生まれ。甲南大学法学部卒業。大学卒業後大手不動産会社に入社。わずか2年半でトップセールスに登り詰めるも退社。その後会社の先輩と起業する。さらに29歳の時に独立し、自身で新たな会社、株式会社ライフデザインを興す。同社代表取締役。現在、その実績が認められ30代で内閣府の専門委員にもなっている。

 

●一般社団法人 日本エンパワーメントコンソーシアム

【東京事務所】 TEL 03-6450-5501

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-13-5 イプセ渋谷7階

【大阪事務所】 TEL 06-6387-0111

〒564-0051 大阪府吹田市豊津町8-7 タカラビル4階

http://jec9.or.jp/

 

◆2014年2・3月号の記事より◆