オビ 企業物語1 (2)

イクシー株式会社 ‐ 3Dプリンターでつくる義手

◆文:さっこ

 

 

社会問題の解決にチャレンジする非営利団体を支援するプログラムGoogle Impact Challenge。

このプログラムのファイナリストに選出されたMission ARM Japanは、グランプリ賞こそ勝ち取る事はできなかったが、助成金2,500万円および特定非営利活動法人ETICからの支援を獲得。会員でもあるイクシー株式会社(exiii Inc.)のCEO 近藤玄大さんは、「障害がプラスに変わる世界・・誰もが憧れ、使いたがる。そんな義手を作りたい」と語る。

 

同社が開発している義手は、電動義手と呼ばれる種類のもの。この電動義手(筋電義手)とは、手を失った人が残された腕の筋肉の電気信号を介して、本物の手のように直感的に操作できる義手のことを指す。従来の製品は非常に高価(150万円以上)で、メンテナンスが難しいなどの課題があった。そのため、普及率は、僅か1%に留まっている。

 

同社の義手は、こうした課題に3Dプリンターを活用。そのおかげで、コストを大きく下げることが可能になった。

「3 年で、現状 150 万円以上する電動義手の価格を 1/10 程度に下げることで国内の電動義手の普及率を欧米諸国並みの 20%に引き上げる」ことを目指しているという。

 

将来的には、義手をスニーカーや腕時計のようにその日の気分に合わせて付け替え可能なものにしたいと語る近藤さん。

 

動画の中では、歌手のBeauty&Snowさんが初めてマイクを持つ瞬間(6:15~)、彼女が歓喜する様子が微笑ましい。

あなたもデジタルファブリケーション技術が切り開く未来が明るいものであることを実感できるはずだ。

 

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