矢野雅 株式会社プレシャスパートナーズ CSO

「自社の採用力が今後の会社の命運を分ける」

成長を遂げている企業の経営陣は、どのようにして人材育成を行っているのだろうか。

設立以来1万社以上の採用を支援してきたプレシャスパートナーズの専務、矢野雅が採用が成功している企業に「採用成功のカギ」を聞いた。

 

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上田雄太 株式会社ケンネット 代表取締役

 

株式会社ケンネット

本社:東京都中央区築地6丁目17番4号 築地パークビル 6階

TEL:03-3524-2201 FAX:03-3524-2202

URL:http://www.earphone-guide.jp/wp-content/jpn/index.html

 

国内・海外旅行ツアー、工場見学、美術館案内など、幅広い活用シーンがある「イヤホンガイド」の販売・レンタル事業を展開。国内シェアは90%を超える。昨年12月に上場会社のグループ会社となり、今後もさらに活躍が見込まれるケンネットの採用力とは?

代表取締役の上田雄太様にお話しを伺った。

 

―御社では採用にかける想いが強いと伺っていますが、積極的に行うようになったのはいつからでしょうか?また採用成功にあたり取り組みなどがあればお聞かせください。

 

2017年4月から積極的に行うようになりました。常に募集を行っているわけではなく、欠員が出た際に募集、採用を行っています。

売り手市場の現在、企業は選ぶ側から選ばれる側に完全にシフトしたと痛感しています。中小企業が採用をするためにはブランディングが必要だと思い、募集広告にあわせて採用ホームページの作成を決断しました。

 

―採用ホームページですね。自社での採用ホームページをつくろうと思ったきっかけは何かあったのでしょうか?また作成前と作成後の違いはありましたか?

 

今までは企業ブランディングとしてのコーポレートサイトだけあれば良いと思っていました。企業研究も、コーポレートサイトでできるだろう、と (笑)

しかし、コーポレートサイトは法人向けに作られているので、採用ホームページの代替にはならないんですよね。

採用ホームページは、学生や求職者にピンポイントでメッセージを伝えることができます。

中小企業は、大手企業に比べネームバリューもなく、待遇面でも劣ります。不利な条件の中、良い人材に当社を選んでもらうには、企業側から発信をしなければ話にならないなと感じたのがきっかけでしたね。

作成してからはメッセージの刺さり方が違うなと感じています。面接時に「採用ホームページを見てきました」と言ってくださる方も多く、何より面接時に受ける質問の質や内容がこれまでと全然違いました。

 

―数百件の応募がきたと伺ったのですが・・・!連絡がつかないなどの課題はありましたか?

 

そうなんです!ありがたいことに数百を超える応募をいただきまして。

募集広告のキャッチコピーに凝ったというのもあると思いますし、また採用ホームページを作成したからなのかもしれないですし、珍しい業界だったからかもしれないですし・・・要因はどれとは言えないですが、本当にありがたかったですね。

 

よく耳にする「求職者と連絡がとれない」ということは、ほぼありませんでした。

もちろん選考が進む中で離脱する人もいましたが、本当に集まった方の質が良く、そういう意味では応募段階で当社に興味をもって頂いた上で応募をしてくださったのかなと思います。

結果、必要最低限の労力で目標としていた人数を採用することができました。

 

―数百の応募がある中でほぼ連絡が取れなかったことはないとはすごいことだと思います。今後は注力していきたいことはありますか?

 

選ばれるため会社になるために、働きやすい環境づくりはもちろんですが、働くひと一人一人がキャリアデザインを描ける環境をつくっていきたいと思います。

今回の募集の際、「長く勤められる会社で」という方が非常に多かった印象がありました。たしかに、お給料や福利厚生も大事ですが、3年後、5年後自分がその会社でどうなっているかという「キャリアデザイン」を会社側が示してあげないと不安になってしまうと思うんです。

会社として長くキャリアを積める環境をつくっていきたいですし、しっかりとそれを伝えていきたいですね。

 

―最後に、採用ホームページをこれから作成する企業様に向けてメリット・デメリットなどあれば教えてください。

 

採用ホームページは、求職者へのマーケティングができる有効なツールだと思います。

今は色んなSNSを通じて発信することができますが、意外にできることは少ない。採用ホームページは、その企業が伝えたいメッセージに強弱をつけて伝えることができるのでより効果的なPRができると思います。

繰り返しになりますが、これからは企業が選ばれる時代なので、選んでもらうためにひと手間をかけて採用ホームページを作成する意義は非常にあると思います。

採用ホームページは、採用期間外も存在するので「必要なのか?」と当初は感じることもありましたが、今は将来当社に入社したい方への未来投資だと考えています。

今後、事業拡大をしていきたいと考えているので増員募集をしていきたいですね。

ただ、毎回同じ内容を掲載していると「いつも同じ人が掲載されているな」と思われてしまうので、新しい情報を常に発信していかなければと思います。

 

矢野からのコメント

売り手市場の現在、選ぶ時代から選ばれる時代に変化しています。入社後の”こんなはずじゃなかった”という雇用のミスマッチを防ぐためには企業側が情報を見える化することが求められます。
そしてただ企業の良い情報だけを開示するのではなく課題面も開示し、より求職者目線にたった情報の発信が必要とされています。
 「求職者目線にたったリアルな情報を発信すること」が『採用成功のカギ』と言えるでしょう。

株式会社プレシャスパートナーズ
「雇用のミスマッチを解消する」をミッションとし、2008年に設立した人材サービス事業を展開する企業です。
現在、東京本社の他、名古屋、大阪、福岡に拠点を展開しています。
就職・転職支援サイト「アールエイチナビ」を展開し、オウンドメディアの運営、採用コンサルティング、そして自社での取り組みなど多角的視点から「雇用のミスマッチを解消する」というミッションの実現を目指していきます。
 矢野雅
1980年1月生まれ。中央大学法学部を卒業。
2008年に株式会社プレシャスパートナーズの立ち上げに参画。専務取締役に就任。
これまでにアルバイト採用・中途採用・新卒採用と幅広く企業の採用を支援。
その後人材紹介を立ち上げ、現在はCSOとして新規事業の責任者。