コラム

IT人材の採用検討3割、うち8割が1年以内に採用~日本の中小企業経営者 Zenkenが調査

2026.02.19

海外人材の紹介を手掛けるZenkenが2025年9月に実施した日本の中小企業経営者の調査によると、「社内にIT人材がいない」とした人は7割超に達した。24年9月に実施した前回調査を上回った。「採用の予定がある」「採用を検討している」との回答は3割にとどまったが、このうち8割は「1年以内に採用したい」としている。足元では米人工知能(AI)新興企業の台頭を受け、AIが既存のソフト事業を揺るがす「SaaS(サース)の死」への懸念も広がる。ただ、IT人材の領域はソフトウエアだけでなく、工学系、土木系、データサイエンティストなど多岐にわたっており、日本の人材不足はなお続きそうだ。

IT人材の有効求人倍率や賃金が上昇、中小企業の採用難しく 

調査はZenkenが日本の中小企業の経営者を対象に25年9月5~7日に実施し、200件の回答を得た。対象業種・地域は全国のサービス、建設、不動産、製造、金融、卸売り・小売り、飲食・宿泊、医療・福祉など。アンケートで「社内にIT人材がいるか」と聞いたところ、「いない」との回答は74%に達した。生産性向上に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)化が必要とされる中、特に中小企業のIT人材の不足が顕著になっている。

中小企業の経営者に「採用の予定はあるか」と聞いたところ、「採用の予定がある」は13%で前回調査(12.5%)からわずかに上昇した。一方で「採用を検討している」は15.5%と前回調査(24.5%)を下回った。「採用の予定がある」と「採用を検討している」を合わせて28.5%にとどまった。「情報処理・通信技術者」の有効求人倍率は高止まりしており、大企業との人材獲得競争は激化。人材の需給バランス悪化から 日本人のIT人材の賃金相場も上昇しており、中小企業では採用自体をあきらめる動きもあるようだ。

IT人材採用を検討する中小経営者「半年内」が半数

IT人材の「採用の予定がある」「検討している」と回答した経営者を対象に、採用時期を聞いたところ、「1年以内」とした人は合計で77.2%に達した。多くの経営者ができるだけ早く採用したいと考えていることがわかる。内訳をみると「今すぐ」が24.6%、「3か月以内」が5.3%、「6か月以内」が19.3%だった。経営者の半分は半年以内にIT人材を採用したいと考えている。「1年以内」とした人は28.1%で最も多かった。

「1年以上」との回答も22.8%に達した。IT人材の採用市場の厳しさを考慮して、採用時期を慎重に見積もっている経営者も少なくない。少子化の進行を受けて、今後は企業のDXや人工知能(AI)対応に向け、IT人材の需要はますます旺盛になる見通し。システム開発は多くの工程の中で多くの人材が必要となるだけに、人材獲得競争はより激しさを増しそうだ。

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