CREEX 代表取締役 工藤翔也氏

営業のプロ集団である株式会社CREEX(以下、CREEX)。しかし、彼らは単なるプロではない。お客様の成果の達成に向けてコミットメントするのは大前提とし、更なる感動を提供するために“期待値以上”の成果を追求しているのが同社の大きな特徴だ。それに加え、事業家の輩出も目指して若者の人材育成にも注力している。

お客様だけでなく、会社のメンバーや学生の未来に向き合い、感動を提供する同社。そのために、自分たちの提供価値を上げ続け、想像の範疇を超えた高い目標を掲げて変化を止めない。CREEXが成長し続けられる理由や、目指す未来について、代表取締役 工藤翔也氏に伺った。

異次元の実績を出す秘訣。高みを目指し続けられる会社づくり

「創造(create)」と「感動(excitement)」という言葉に由来して名づけられたCREEX。目の前のヒト・モノ・コトに真摯に向き合い、可能性を伸ばし続けることで期待値以上の感動を創造する会社だ。営業のプロ集団として「リアル店舗の収益最大化」をミッションに、通信関連のセールスプロモーションや営業代行を軸に事業を展開している。

同社は2023年の創業から急速に成長し、1年半でメンバーは30名弱に。それに加え、業界内では段違いともいえる実績を上げている。その存在感は、数々の企業を見てきた大手のクライアントから「異端児」と言われるほどだ。

「僕が学生の頃に働いていた同じ通信業界の代理店が1位を取ったのは、1ヶ月で約1,500台を180人で売り上げた時でした。それに対して当社は、2025年3月の1ヶ月で総合計2,600台を15人で売り上げています。手前味噌ですが、異次元な数値を叩き出しているという自負があります」(工藤社長)

それだけの実績を出せるのは、「期待値以上の感動を提供する。」という理念が社内に浸透しているからこそだ。理念に共感したメンバーたちが集まっているだけでなく、工藤社長のバックグラウンドや大切にしてきた価値観から作られた5つの行動指針をもとに、メンバーたちは絶え間なく努力し、変化し続けている。

▼CREEXの5つの行動指針
(1)スピード>量>質の順で行動し続けます。
(2)期待値以上の価値を提供するため、高い目標を掲げ続けます。
(3)謙虚な姿勢で学びの気持ちを持ち続け、行動し続けます。
(4)自責で捉え、常に改善し続けます。
(5)クライアント様や関わるすべての人に感謝の心を持ち続けます。

すべて「続けます」で言い切られているが、高みへ向かって変化し続けることは簡単ではない。そこで同社では、評価制度として「CREEXCELLENT(クリクセレント)制度」を導入し、常に期待値以上を目指す文化を醸成している。

CREEXCELLENT 表彰

この制度では四半期ごとに、5つの行動指針を体現したメンバーへ表彰を行う。評価項目は「営業実績」、前クォーターに対する「成長率」、そして高い水準を保つために大事にしている「水平展開」の3つだ。水平展開とは、自分が持っているノウハウを周囲へも伝えることを意味している。伝えることで周りも成長し、自分も成長しなければという危機感を持てる環境づくりが狙いだ。

これらによって評価されて初めて表彰を取ることができ、1位を継続し続けるにはさらに高い目標を追わなければならない仕組みになっている。こうした行動軸と周囲からの評価の制度によって、社内では日頃から期待値以上を意識したコミュニケーションが行われているという。

「社内のチャットツールで『期待値以上』と検索してみたところ、現時点で約400件の会話がヒットしました。クライアントの期待値はどこだろう、どこまでいけば期待を超えられるんだろう、と常に考えながら、メンバーたちはコミュニケーションを取っているんです。社内に『期待値以上』という価値観が強く根付いてることを感じます」(工藤社長)

こうして組織として高みを目指すための体制は待遇面にも及び、業界では珍しく歩合制を導入している。同社のビジネスモデルは人をたくさん育てるほど利益率が下がってしまう。そこで、関連する別の商品も一緒に購入してもらうクロスセルのスキームを採用し、売上の最大値を上げることで、業界水準からすると高い給料を保っている。CREEXはお客様だけでなく、働く人にもまっ正面から向き合い、あらゆる人へ『期待値以上』を提供している会社なのだ。

「僕らの業界は人材派遣のようなビジネスモデルなので、人工計算で一日の売上が入ってきます。そのため、強い会社も弱い会社も一日の売上が同じ、なんてこともあるんです。そんな特性もあり、人材に力を入れて一人ひとりをちゃんと見ている会社は多くなく、人をコマとして扱っている会社もあります。でも、そこで働いている人材の中には、野心家やモチベーションの高い人がたくさんいるんです。そういう人たちにちゃんと向き合える会社でありたいと思っています」(工藤社長)

自分の手で、人の価値観を変えるくらいのものを手掛けたい

工藤社長が最初にビジネスに触れたのは大学2年生の頃、通信の訪問販売の営業の仕事を始めた時だ。

高校を卒業するまではずっと部活に没頭していた反発で、大学入学後は学校も行かずに遊んでばかり。そんな生活は楽しかった反面、虚無感のようなものを感じていたという。1年生の夏にして大学をやめるか悩んでいた時、知人から「とりあえず目の前のことを何か一つ頑張ってみたら?」というアドバイスが。フランス語学科だったことからひとまず語学の勉強に力を入れ、半年でフランス語検定2級を取得し、アルバイトで130万円を貯めてフランスに1ヶ月滞在した。

しかし、目的もなく行ったこともあり、何かを得た感触がないまま帰国。再び悩み始めることになった。そんな時、知人が働いている会社から声をかけてもらったことを機に、通信の訪問販売の営業の仕事に飛び込んだ。

最初こそうまくいかなかったが、仕事を続ける中でビジネスを知り、半年を過ぎた頃には全社でトップの成績を収めるほどに成長。その後、マネジメント職にも就き、どんどん仕事の楽しさに気付いていったという。そして大学卒業後は「もっと沢山の人に感動を与えたい」という思いから、グランピングやホテル事業を行っている会社に入社した。

「実は、営業畑でトッププレイヤーとして走ってきたものの、営業の仕事は好きではなくて。実績を評価されることにあまり価値を感じていませんでした。それよりも、自分が蓄積してきたノウハウを下の子たちに教えて、それによってその子たちが結果を出せて、伝えたノウハウに価値を感じてくれることの方が幸福度が高いと感じていたんです。それで、自分の手掛けたもので、もっと多くの人に感動を与えられるような仕事をしたいと思いました」(工藤社長)

期待通り、仕事をする中でお客様から嬉しい声や反応をたくさんもらうようになった。一方で、どこか満たされないと感じていたという工藤社長。「量ではなく、目先の人たちの人生観や価値観も変えるぐらいのものを手掛けたい」。そんな思いから独立を決めてCREEXを設立し、自分たちの手で感動を生み出すことを軸に事業を手がけ始めたのだ。

CREEXのメンバー

若いうちにビジネスを経験し、夢を描いて社会へ出てほしい

ー御社は設立時から、Z世代を中心とした若者の人材育成に注力しているのも大きな特徴ですね。どのような思いを持って取り組まれているのですか?

何より、僕自身が若い頃からいろいろなビジネス経験を積んで良かったと思っていることが大きいです。そして、早いうちからビジネス経験を積むことによって、「将来こういうことをやりたい」と公言できて、夢を描いて社会に出る子たちを増やしたいという思いがあります。

「将来やりたいこと」は、経験してきたことの延長線上にしかないと思うんです。それなのに、就活において自分が経験したことのない領域から仕事を選ぶのは難しいだろうと思っていて。就活前の時点で自分の経験からやりたいことを見つけられていれば、就活や就活後のモチベーション、入社後の会社での活躍にも影響できるだろうと思っています。また、離職率や定着、活性化にもインパクトを与えられるのではないかと考えているんです。

そんな思いからインターン生の採用を積極的にしていて、創業から2年で既に20名弱の学生に関わっていただいています。学生たちには、実際に経験したことから学んでほしいと思っているので、早いタイミングからいろいろなことを任せ、失敗を怖れずに一度挑戦してもらうことを大切にしています。

CREEX 代表取締役 工藤翔也氏

ー学生にとってどんな存在でありたいと考えていますか?

一番最初に影響を与えた「一人目の恩師」になりたいですね。最初に影響を与えた人って、絶対に心の中に残ると思うんです。学生で仕事をしたことがない中で、仕事というカテゴリの中で一発目の影響を僕が与えたい。そういう存在になれると、社会人になってからも縁が続き、ふとしたタイミングで連絡をくれるんです。転職を考えたタイミングや、何か成果を上げたとき、近況を話したいとき……。ゆくゆくは当社に戻ってきてもらえたら嬉しいなとも思いますし、お互いプラスになるような関係性を築いていきたいと思っています。

ー工藤社長は、感動や幸福、学生の未来など、他人への貢献が大きなキーワードになっていますね。そうした価値観はどのようにして培われたのでしょうか。

もともとの性格や育ってきた家庭環境もあって、昔から「人から認められたい/求められたい」という思いが強かったんだと思います。子どもの頃はそういう思いから変に気張ってしまって、音楽の授業でみんなの前でリコーダーを吹く、なんて時には手が震えてしまうようなタイプでした。自分自身や自分の手掛けたもので誰かに価値を感じてもらうことが僕にとってはとても大きなもので、それが今へとつながってきたのかもしれませんね。

人の課題に向き合い続ける会社でありたい

期待値以上の価値を提供するため、現状には決して満足せず、変わり続けるCREEX。最後に、これからの目標について伺った。

「CREEXは、実店舗型の事業を展開している事業者さんに対して、人材の定着や活性化の支援をし続ける会社でありたいです。僕は学生の頃からずっと実店舗のビジネスに関わってきて、直に人の課題を感じてきました。その中で、採用を手助けする会社は沢山ありましたが、その後の人の定着や活性化に着目している会社ってそんなに多くなかったんです。当社は、そういうところこそ支援できるような会社を目指しています。
それに向けて今は、メーカー様主催の下での代理店向けの営業研修や、お客様の企業でOJTの研修を行っており、ゆくゆくは社内にあるナレッジを他社に展開できるようなサービスも展開したいと考えています。『期待値以上』を提供するために自分たちの提供価値を上げ続け、常に変革していきたいです」(工藤社長)

CREEXのメンバー

◎プロフィール
工藤 翔也
株式会社CREEX 代表取締役

◎会社概要
会社名:株式会社CREEX
住所:〒101-0023 東京都千代田区神田松永町13番地VORT秋葉原II
設立:2023年4月18日
事業内容:アウトソーシング事業・営業代行事業・マーケティング事業・美容サロン事業(今期開業予定)
URL:https://creex.co.jp/

※本記事はcokiに掲載しているこちらの記事からの転載です。