交通の便利さから都心への通勤者に人気上昇中の下町・足立区綾瀬。
駅前の賑わいを抜け、15分ほど歩くと、住宅地の中に「横引シャッター」の黄色い看板が見えてきた。
「横引」は社長の姓かと思ってしまいがちだが、然にあらず。
同社は上下開閉式が主流のシャッター業界の中で、顧客のイメージを具現化するために生まれた「横に引く特殊シャッター」の専門メーカーだ。
同社の横引き式シャッターはすべてオーダーメイドで、駅の売店や郵便局、百貨店から個人宅向けのガレージシャッター、日本家屋向けの雨戸まで様々な形で顧客のニーズに応えている。
出迎えてくれた2代目社長・市川慎次郎氏に社内を歩きながら話を聞いた。

天窓が電動で開閉する「水平引きシャッター」。こうした特殊シャッターにこそ同社の真価が発揮される。

(左から順に)「パイプカーテンゲート」(左2枚)。スマートなのに強度があるので、店舗やガレージ等、内部が見える防犯に/「防火防煙シャッター」。平成23年8月29日、日本初の防火アルミ横引きシャッター認定を受けた/機能性と防犯性を両立させた「フォールディングゲート」

常に時代の先を行く製品を提案し、あらゆるニーズ・あらゆるオーダーに応えていく職人たち。その確かな技術力が同社を支える。
本社内に設けてある実際にシャッターを動かせる商品見本室に、まず遊びに来てほしいというのもその一環だ。
さらにマスコットキャラ「カニ部長」(写真右)やテレビ・ラジオ、雑誌、Webサイト、YouYube、SNSでの情報発信などを通じ、常に潜在顧客を意識したPRを展開している。
だがたとえ営業のやり方は変わっても、創業者である先代社長の「商売は益を求めて商売ならず、人喜んでこそ商売なり」の精神は、
真新しいオフィスの壁に大きく書かれた社訓となって、市川氏と同社の中に確実に受け継がれている。
継承とは変わらないことではなく、守るべき価値を守りぬくために恐れず変化を続けること。
その違いはたとえ今は小さくても数年後、十数年後には大きな差になっていることだろう。
★同社の取り組みについてはコチラ!
◉株式会社横引シャッター(代表取締役/市川慎次郎氏)
〈本社〉
〒120-0005 東京都足立区綾瀬6-31-5 TEL 03-3628-4500
〈工場〉綾瀬工場・八潮工場・三郷工場・垳工場
URL:http://www.yokobiki-shutter.co.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/yokobiki/
◆2017年4月号の記事より◆