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ネジクル × 東京ストーブ対談

◆取材:加藤俊 /文:野村美穂
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東京ストーブ (3)

東京ストーブ (10)

写真左より:株式会社ツルガ(「ネジクル」運営会社)敦賀伸吾代表取締役社長 /株式会社カイクラフト(「東京ストーブ」運営会社)松田友馬ショップマネージャー /株式会社ツルガ宮嶌佳代ネジクル統括リーダー

「薪ストーブを通して温かい家族団欒のお手伝いをする」をモットーに、薪ストーブ販売店「東京ストーブ」を運営している株式会社カイクラフト。薪ストーブを最高のパフォーマンスにするためのメンテナンスには、珍しいネジを少量ずつ必要とするという。そのネジ供給を担うECサイト「ネジクル」を運営する株式会社ツルガの敦賀社長が、東京ストーブの松田マネージャーへ薪ストーブやネジについてお話をうかがった。

 人材派遣会社が薪ストーブ販売店を営む?

敦賀:今日は、東京都杉並区にある東京ストーブさんの店舗ギャラリーへお邪魔しています。このお店はすごく落ち着きますね。薪ストーブを見ているだけで、ぽかぽか温まってくる感じがします。

 

東京ストーブ (2)

松田:ありがとうございます。暖房などと違って薪ストーブって身体の芯から温まるんです。それこそお風呂あがりみたいな感じで、外に出てからも身体に暖かさが残るんですよ。

 

敦賀:薪ストーブ、魅力的ですね。でも、御社はもともと他の事業をなさっていたのですよね? どうして薪ストーブの販売を始められたのですか?

 

松田:もともとは人材派遣を主としている会社です。建築系の監督派遣や簡単な作業の請負をしており、現在も売り上げの多くはその事業で賄っています。10年くらい前、代表が自宅を建てる際に薪ストーブを設置し「良いものだな」と思ったことをきっかけに、薪ストーブ事業が始まりました。震災などがあってガスや電気が止まっても、料理をしたり暖をとったりと生きていける設備として、薪ストーブを導入したと聞いています。

 

宮嶌:松田さんは薪ストーブの担当として入社されたのですか?

 

松田:いえ。私は薪ストーブ事業よりも以前から弊社におり、社長から「君は明日からストーブ屋だ」とカタログを渡されたのが、ストーブ屋になったきっかけです。でもそこから魅力に取り憑かれたというか、ちょっとしたことで燃料効率が大幅にアップするなど、薪ストーブって面白いんですよ。

 

敦賀:とりあえず薪を入れて燃やせば良いってものではないんですね。

 

松田:燃料効率が悪いと薪を無駄に大量消費することになったり、排ガスが多くなってしまったりと問題が出てくるんです。海外では排ガス規制などがあり、性能の良い商品が多く販売されています。

 

宮嶌:薪ストーブは火を点けるのが難しそうです。

 

松田:いや、そうでもないんですよ。もちろん薪が乾いている必要はあるのですが、女性や子供でも簡単に点けることができます。近年のエコやロハスなどのブームの影響で、薪ストーブは別荘だけでなく自宅でも利用されるようになってきました。どなたでも利用できるものとして、日本の薪ストーブ市場はこれから拡大するものと期待します。

 

東日本大震災をきっかけに、変わり行く日本の薪ストーブ市場

東京ストーブ (9)東京ストーブ (5) アメリカを代表する薪ストーブメーカー『バーモントキャスティングス』。高品質なホーロー塗装が特徴的
東京ストーブ (7)大きな窓から見える美しい炎が有名な『ネスターマーティン』の薪ストーブ

敦賀:薪ストーブを購入される方って、どういった方なのでしょうか?

 

松田:主に2パターンで、1つはアウトドア好きでお家の中でも火に触れたい方、もう1つは薪ストーブ前で家族団欒の語らいをしたいと暖炉用途で考えられている方です。東日本大震災前は旦那さまが導入を希望されても奥さまが渋られるということが多かったのですが、震災以降は奥さまが積極的に導入をご検討くださる傾向が出てきました。弊社のWebサイトや広告、取材をされた雑誌をみてご来店くださいます。

 

敦賀:1台を導入するのに、どのくらいの費用がかかりますか?

 

松田:設置費用込みで、平均100万円くらいですね。本体価格は20万円くらいから100万円以上の品まであります。家を建てるタイミングでなくとも、煙突がつけられる家であればいつでも設置できます。

 

敦賀:設置後のメンテナンスなどは行うのでしょうか?

 

松田:はい。年1回を推奨しており、煙突のすす取りやフィルターの交換をします。煙突のすすが1cm以上たまると火事の原因となってしまうのです。毎年の春に「薪ストーブのシーズンが終わりました。メンテナンスしましょう」とユーザーの皆様へご案内しています。また、薪ストーブは常に室内の酸素を集めており、室内に空気の循環を生み出すので、空気清浄機の役割も果たしますよ。

 

宮嶌:今後の薪ストーブについて教えて下さい。

 

松田:今のストーブも環境への配慮という点でかなり良い製品になっているのですが、今以上に煙の問題をクリアした製品がでてくると良いですね。都内などの住宅密集地でも各世帯が気兼ねなく薪ストーブを使えるような未来を期待します。そのために弊社も一人でも多くの方に薪ストーブの魅力を伝えていきます。薪ストーブに関することでしたら、何なりとご相談ください。

 

 東京ストーブとネジクル

ネジクル▲ネジクル HP▲
nejikuru_zuネジクルご利用サイクル図
外車の維持費が高く付くのと同じ理屈で、海外で作られる製品のメンテナンスは高くつく。メンテナンス必須の薪ストーブに於いて、少しでもユーザーの負担を軽くすること。設置環境が千差万別であるユーザーの多種多様な要望に応えること。こうした東京ストーブさんのサービスに、ネジクルの安価さと広範なラインナップとがうまく合致。東京ストーブさんは、主に「販売」と「維持管理」の範疇でネジクルをうまく活用している。

敦賀:いつもネジクルをご利用くださり、ありがとうございます。以前はどうやってネジを調達されていたのですか?

 

松田: 1時間ほどかけて大きなホームセンターまで買いに行っていました。ただ、薪ストーブの煙突は多くがステンレス製なので、ネジやボルトもステンレス製のものを必要とするのですが、ステンレス製のネジラインナップなんてホームセンターにはあまりないのです。且つ、値段が高い。アメリカからの取り寄せも検討しましたが、1本ずつ取り寄せるとなると1本400円程度と高価になってしまうので、困っていました。

 

宮嶌:ネジクルにはどうやって出会われたのですか?

 

松田:欲しいネジを検索する中でサイトを見つけました。ネジに特化しており、取り扱い種類が豊富なことに驚きました。「こんなネジはないかな?」と検索すると、ネジクルには塗装されたネジなど他店では取り扱っていない珍しいネジやボルトもちゃんとヒットする。ストーブの設置やメンテナンスなどで特殊なネジを必要とするものですから、こちらの期待に応えてくれる、というか嬉しくなったのを憶えています。ストーブは海外製なので、使われているネジは日本では入手しづらい海外サイズのモノが多いのです。それがネジクルのおかげで、調達に関する悩みが一気に解消された。種類が多くても探しやすいネジクルに助けられています。

 

敦賀:ありがとうございます。御社にとってネジクルのどういうところが魅力と感じておられますか?

 

松田:やはり商品数の多さが魅力です。お客様に満足頂くためには、設置から日々のメンテナンスまで、それぞれのお客様の環境に最適なきめ細やかな対応が求められます。定期的にサンプルを送って頂いたり、サイトで多種多様のネジを見ていると、アフターメンテナンスや施工技術などに於いて「このネジが使えるな」といったヒラメキがもらえる。それがお客様への提案の可能性の幅を広げてくれるんです。それで「もっとこういうこともできるな」というイメージを形に移すことで、実際にお客様に満足頂き、信頼性を深めることに繋がっています。非常にありがたいです。

 

宮嶌:今後のネジクルに期待されることはありますか?

 

松田:弊社はいつも購入するものがほぼ決まっているのであまり困っていないのですが、強いて言えば、「探しやすいサイト」の探し易さをこの先も極めてほしいです。例えば、職人さんたちが呼ぶ独特な俗称で検索できたり、利用シーンから検索できたり。

 

宮嶌:貴重なご意見をありがとうございます。

 

敦賀:より使いやすいサイトにできるよう、小さなイノベーションを繰り返して行きます。今後ともよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

 

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東京ストーブ (1)

東京ストーブ

〒168-0073 東京都杉並区下高井戸2-6-2 2F

℡ 03-6304-7994

http://www.tokyo-stove.com/

株式会社カイクラフト

〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-2-26 立花新宿ビル9F

℡ 03-6911-0505

http://www.caicraft.jp/index.php

 

株式会社ツルガ

〒577-0056 大阪府東大阪市長堂3-2-22あすなろビル9階

TEL06-6785-5551

http://www.tsurugacorp.co.jp

 

2014年12月号の記事より
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