突撃レポ – 「これがニッポンのモノづくり企業だ!」

いま〝日本で一番元気のいい〟製造業、

株式会社ワイ・デー・ケー(YDK)の魅力を大学生が全力レポート!

 

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学生の皆さん:左から、加藤俊、川西尚仁さん(明治大学)/柳原千尋さん(法政大学)/沢津橋紀洋さん(東京大学)/齋藤慎さん(明治大学)/樋口彩恵子さん(文教大学)/大和隆生さん(記者/元早稲田大学)
YDKの皆さん:左から、八巻信男氏(代表取締役社長)/大日向正司氏(取締役東京工場長)/西田荘平氏(取締役副社長)/小倉政昭氏(執行役員総務部長)/奥山健一郎氏(執行役員営業本部長)

 

 


◎株式会社ワイ・デー・ケー(YDK)

八巻信男氏(代表取締役社長)

西田荘平氏(取締役副社長)

大日向正司氏(取締役東京工場長)

奥山健一郎氏(執行役員営業本部長)

小倉政昭氏(執行役員総務部長)

 

新田見さん(技術本部・プロダクツ開発部)

松田さん(営業本部・第一営業部)

細井さん(技術本部・メカトロ技術部)

卜部さん(営業本部・第四営業部)

志佐さん(総務部)

 

◎参加学生

川西尚仁さん(明治大学)

齋藤慎さん(明治大学)

柳原千尋さん(法政大学)

沢津橋紀洋さん(東京大学)

樋口彩恵子さん(文教大学)

大和隆生さん(記者/元早稲田大学)

 

司会進行:加藤俊

 

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小田急線黒川駅を降りると、雪が降り注いでいた。YDKのロゴの入ったジャンパーに身を包んだ東京工場長の大日向正司さんが学生を出迎えてくれた。

2台の車に揺られること5分、「工場見学なんて小学校以来かな」「わたしは初めて」そんな声が車中で語られるうちに川崎のマイコンシティの一角にある、YDKの工場に到着。

 

株式会社ワイ・デー・ケー ─ グループ連結年商102億円(2016年3月期)、社員数657名を擁する半導体の製造装置などで名高いモノづくり企業だ。2017年3月期は、連結売上約140億円の見込みと聞いている。

 

今回、このYDKの東京工場を現役大学生たちが訪問。目的は『YDKの魅力を探ること』。

大学生がYDKの魅力を聞き取り、同じ学生に向けてその魅力を伝えようという突撃レポート企画である。いざ、スタート!

 

工場についた学生は、最初に帽子を渡され、さっそく東京工場内部を見学してまわった。

 

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大日向工場長に案内され、同社東京工場を見学。普段目にすることのない光景に、学生達は真剣に見入っていた。

 

 

 

 

工場見学を終えて……

八巻:皆さん、工場はいかがでしたか? YDKは、日本の製造業、モノづくりのなかで今一番元気のいい会社なんです。

YDKrepo_yamaki八巻信男氏

モノづくりでは、量産物は中国、アジアに相当流れてしまっています。ニッチな世界でモノを作り、製造業として生き残っている会社はなかなかありません。

その中でYDKは、創業65年、YDKグループの事業範囲は、半導体/液晶製造・検査装置、産業用設備、放送、伝送通信機器、制御機器、CATV装置など社会のインフラ、産業の基盤を支える様々な分野に及んでいます。

この東京工場では半導体関係の製造装置の設計から製造、検査までのモノづくりをしています。

その他には、東北、九州、中国に工場があり、東京には64名の電気、メカの技術部隊がおります。

本当の意味でモノづくりをしている数少ない企業なのですが、我々にも課題があります。

YDKの魅力を如何にして学生に伝えていけばよいのか。

そういった意味で、今日のこのBigLifeのミーティングを契機にみなさんとの熱い交流を期待しておりますので、ぜひ忌憚のないご意見を十分交換していただいて、我々の業界のいろいろな現況を知っていただければと思っています。

 

学生より:YDKではどういった製品を作っているのですか?

 

YDKrepo_okuyama奥山健一郎氏

奥山:我々は自社製品を持たない企業です。お客様からの「作ってほしい」というありとあらゆる要望に応える、モノづくりのプロフェッショナル集団になります。

具体的に、作ったものがどういうところにあるか。

例えば、電力関係の設備系の仕事や大手キャリアさんの通信装置・設備系などに我々の作ったものが使われています。

また、官公庁向けの防災、消防関係、地方自治体向けの機器も数多く手掛けております。

 

YDKrepo_nishida西田荘平氏

西田:我々は、設計から生産に至るまでをワンストップでどの切り口からでも、〝より良いものを、より安く、より早く〟ご提供し、お客様から最も信頼されるパートナーになることを目指しております。

そのために「QCD+3S」、すなわち品質、価格、納期は良いのが当り前の精神で、それに加えてサービス、スピーディーな対応、

お客様のサプライチェーンに組み込まれることに徹底的にこだわり、我々はモノづくりに臨んでいます。

 

学生より:YDKというとモノづくりの技術力に定評のある企業ですが、これは取引先企業の厳しい要求水準を長年クリアする中で培ったものですよね。

自社製品をもたないOEMであるがゆえ、企業の要望に全て応えていかないといけない。それが、ひとりひとりの技能力の向上につながっているのかなと感じました。

モノづくりを極めたいという学生であればかなり満足のいく環境になりそうですね。

 

八巻:そうです。大企業だとモノづくりといっても、全体の工程のすべてに携われるわけではない。モノづくりを極めたいという学生には、まさにうってつけ。非常に技能を高められる職場になります。

それに、大手企業の場合でも、表面上はモノづくり企業を謳いながら、内実多くの企業がモノづくりをもうやっていないんです。ほとんどソフトウェアやソリューションといったそういう分野に移行してしまった。

だから具体的に機械加工をしてネジを締めてハンダ付けをするということはなかなか経験できなくなっている。

日本のモノづくりというのは、我々のような企業に全部降りてきていまして、量産物はみんな中国、アジアです。

 

学生より:働く上でのやりがいとは?

 

YDKrepo_ogura_oohinata小倉政昭氏(上)と大日向正司氏

大日向:YDKブランドという製品は無いのですが、裏ではいろいろなインフラから産業の基盤などあらゆるものに関わっているので、日本のモノづくりを底から支えているという誇りは持っています。

それからやはりお客様あっての我々のビジネスなので、お客様から最も信頼されているというのが我々の誇りなんです。それは必ず守っていこうと。

 

学生より:ほかに大切にしている考え方はありますか?

 

八巻:会社の繁栄と社員の幸せは一体だと、社員が幸せになれない会社ではいいモノづくりはできないというのが我々の考え方です。

やはり社員の幸せを求めていくというのが大事なんです。社員が不幸になってはダメ。

そしてやっぱり働くことの幸せ、働くことによって自己実現するということ、自分を磨いていくこと、こういうことによっていろんな人とのふれあいを通じて人間性を豊かにしていくということが大事だと思っています。

それと経済的な幸せの両立ですね。製造業が良いと言っても、報酬が少ない環境では家族を養えません。

やっぱりYDKで働いてよかったと、地域でも、家族にも誇れるプライドのもてるYDKにしようというのが私の方針なんです。会社としてあるべき方向性が明確でないと、ぶれぶれになってしまう。

景気が悪くなっても赤字を出してもやっぱり、松下幸之助さんじゃないですけども、「ため」の経営というのが大事なんです。

そのために内部留保を確保して、赤字になったとしても社員の幸せを守るために頑張ることです。これでお互いに頑張っていこうというのが、YDKのあるべき姿なんです。

今回の期末決算では、過去最高の利益を見込んでいます。それで株主にもステークホルダーにも、社員にもその分を貢献していこうと、色々と企画検討しています。

 

 

社員の方との座談会

─YDKに入社した理由は?

 

技術本部・プロダクツ開発部の新田見さんモノづくりをしたいと思っていたのですが、YDKはあまり規模が大きくないので、どういう工程を辿って物ができていくのか、工場もあるので、そこでどう量産されていくのかという過程が理解しやすいと思い選びました。

 

営業本部・第一営業部の松田さん:モノづくりに興味がありました。実際工場で働くと目の前でモノを作っていて、製品ができる流れというものが全部見えるのです。

今は営業ですけど、工場で学んだノウハウなどを直接お客様とお話して商談に持っていくというところもあり、今はとても楽しく仕事をしています。

 

技術本部・メカトロ技術部の細井さん:私は大学が工学部で、モノづくり関係に興味がありまして、その中でも設計の仕事に興味があって。他社はメーカーで自社製品をもっていたんです。

YDKだけは自社製品がなくて、他のメーカーさんから仕事を貰っていろいろな装置を扱えるので、どうせ設計の仕事ができるなら、たくさんのいろいろな種類の装置をいじって携われたらいいなと思って選びました。

 

営業本部・第四営業部の卜部さん:モノづくりに興味があったというのが一番なんですけども、製造業における工場のイメージは「3K」でした。きつい、危険、汚い。

でも、この工場を訪問させていただいた時に、非常に建物が綺麗で整理整頓もされており、悪いイメージが払拭されたというところと、メーカーでないからこそいろいろな分野の様々なお客様と携われるというところに魅力を感じました。

 

―YDKを知ったきっかけは?

 

YDKrepo_nittami新田見さん

新田見:就職のサイトで見て、見たときにはそこまで「どうしてもここに入りたい」という感じでは無かったんです。

入る時に、私物理系なんですけども、「モノづくりをずっとしている人じゃない人も採用したいんだ」と熱く言われて、それが決め手になったように思います。

 

―YDKで求められる人材とは

 

 

YDKrepo_shisa志佐さん

総務の志佐さん:YDKでは、協調性よりも重視されるのは、自分勝手とまではいかないまでも、まわりに流されないで、自分で進んでいくという人間が一番求められています。

そういう人間が会社として必要とされて、仕事もこなしていける環境というところが強みなのかなと思います。

一人ひとりに与えられている裁量が大きいので、能力というよりも意欲が特に求められる会社だと思います。

 

新田見:他社で同じ開発領域の人と話す機会がありますが、YDKの人は他社で働く人より、自社を良くしようという気持ちが大きい気がします。というか、それを恥ずかしがらずにきちんと公言する。

そういった文化ができているように思います。例えば環境についてでも、業務内容のものを作る過程についてでも、改善点をいつも考えていて、それを公言する人が多い気がします。

皆言ったほうがいいという雰囲気なので、言いやすいです。ベテランの人とかも雑談で話しかけてくれたりして、仲良くなってそれで一緒に仕事をしていく中で、どうしたらいいかとか、そういった相談をしていく感じの雰囲気です。


松田
:工場自体は、お客様からこれを作ってくれと言われるものに対してその通りに作るだけ、というイメージがみなさんあると思うのですが、YDKでは、そこに創意工夫を行うというか。

きちんと現場の声、生の声をお伝えするというところで、お客様にご評価いただけているのかと。

 

細井:技術は、技術部内だけの雰囲気でいくと、特に上の人だからといってかしこまる必要はなく、和気藹々と冗談を交えながら打ち合わせをしています。

装置に電源が入って動かせる状態になると、お客様が来られるのですが、その時にも特にお客様が来たからといってかしこまった雰囲気ではなく、フレンドリーな感じでお客様と一緒に装置を確認できたり、といった環境です。

 

 

YDKrepo_urabe卜部さん

卜部:僕がいいなって思うのは、この事務所の中で、執行役員の方たちと同じフロアで、仕切りがない空間で一緒に仕事ができるんですよ。

それっていい意味で言うと、コミュニケーションがすぐ取れる。ビジネス面で言うと、悪いことがあった場合にすぐに共有できる。

そういったところがお客様対応につながっていくのではないかと思います。

 

―思い出深いエピソードと辛かった瞬間は?

 

松田:営業なので受注を取れた時は当然なんですが、受注したものをお客様の要求通りに納品して、お客様に喜ばれる時、お礼を言われた時に一番やっててよかったなと思います。

YDKrepo_matsuda松田さん

お客様の要望通りにやることができた、というところでは、シンプルな言葉ですけども「ありがとう」って言ってもらえるのがやりがいですね。

最初の良かったところに繋がりますが、受注が取れなかったり、お客様の要求通りにいかない時もあるんですよね。その時はかなり叱られるので、営業をやっている以上謝りに行くのは一番辛いですね。

 

卜部:私の場合は、一番最初にここに入社した時に他の営業の方が新規活動をやっていたんです。HPやインターネットから仕事ができそうなところを探して、片っ端から電話をしていたんですね。

それを見た時に「かっこいいな、俺もはやくやりたいな」というのがあって。最初数カ月は現場をまわらせてもらっていたのですが、営業に配属された時に見よう見まねで新規活動をやらせてもらいました。

YDKのネームバリューを使ってですね、HPを見てアプローチして、まずはアポイントですよね。

訪問のアポイントをとって、そこから訪問してプレゼンして、見積もりをもらって受注につなげるといったことを最初から最後まで自分でやれたというのは非常に楽しかったですね。

逆に辛い点としては、営業なのでお客様の要求通りにできなかった時には非常に辛いですね。

品質であったり、日程であったり、そういったところを要求通りにできなかった時には、もう少しこうできたんじゃないかなと思ってしまいますね。

 

YDKrepo_hosoi細井さん

細井:悪かったことなのですが、入社して2年目に海外に装置を出すということがありまして、規格の審査を受けたのですが、丁度その時にいままで審査を受けたことがある設計の方がやめてしまって。

自分も初めてやるので四苦八苦しながらやったのですが、一次審査では審査団にボロボロに言われて、納期も迫っている中で一から設計し直し……というようなことがあり、それが一番辛かったですね。

その一次審査でボロボロに言われた装置の設計をそれから2週間ほどでやり直して、装置組み立てを1カ月ほどやって、それから最終審査を受けたのですが、最終審査では大きな指摘を受けることなく。

そこでいい経験をしたなというのと、大きなやりがいを感じました。

あと、うちの会社でいい点は、自分は技術で設計をやっているのですが、暇な時には製造に回されることがありまして、自分が設計した装置を組み立てることもあるんです。

実際に自分がやってみて「これ失敗だったな」ということを気づかせてもらえるのがいい点かなと。気軽に現場に行けますし。むしろ製造からは何で来ないんだよと言われたりもします。

 

 

……座談会を終えて、各学生が感じた点とは?

 

 

レポート:株式会社ワイ・デー・ケーで得た「気づき」

 

◎樋口 彩恵子(文教大学)

プリント

 

【訪問しての感想】

今回訪問して最も驚いたことは、それぞれ違ったものを作成していて、一人の関わる範囲が大きかったことです。

今まで、モノづくり、工場のイメージは同じ製品をたくさん作り続けて、一人一人やることは特定の部分だけを延々とやるというイメージだったからです。

以前は、この業界はこんな仕事なのだろうなとイメージで選別し、パンフレットを見て会社全体として何を売っているかということを知り、わかったつもりになっていましたが、

実際にその業界の人が働いている様子を見ないとわからないことがほとんどだと実感しました。

 

【YDKを友達に勧める推薦文】

働くことになった時単純作業、毎日同じ仕事をやってたらつまらないよね?

自分の仕事が受け取ってもらえるお客さんに認められたら嬉しいよね?

YDKは、大企業のように、大きな全体のほんの一部分として働く、誰でも代替可能な歯車のような仕事ではなく、中小企業ならではの働き方ができる。

自分が関われる範囲が広く、また製品作りもお客さんの要望に寄り添うので、自分がしっかりお客さんに価値を与えられていることが感じられる。

そして、良い製品を提供できれば、会社としてではなく、自分に対して仕事を依頼してくれるようなことがあるほど、自分自身を認めてもらえるチャンスがある。

だからこそやりがいを持って働ける環境になっている。

 

【新卒で入りたい学生を増やすためのアドバイス】

工場と聞くと、大量生産しているイメージがどうしても湧いて毎日同じ仕事をやるのだろうな、つまらなそうという一般的なイメージがあり、学生は敬遠している人が多くいると感じられる。

また、モノづくりはつくることにやりがいを感じるものだから、つくること自体にそんなに喜びを感じないからいいやと考える人も多くいるように感じる……。

これらのイメージを変えるために、実際どのように働いているか、お客さまとの関係からくるやりがいに焦点をあてて売り出すことが大事なのではないかと思います。

しかし社会全体のモノづくりのイメージを変えることは難しいので、学生と直接コンタクトを取るべきであると思いますが、

学生とコンタクトを取る際に自らの会社の良さを伝えに行こうとするだけでは、学生は関心を持たず、コンタクトすら取れないと考えます。

学生側に企業側からメリットを先に与えて、そこを通して理解してもらうというような学生との関わりを増やしていくと良いのではないかと考えます。

 

 

 

◎齋藤 慎(明治大学)

プリント

 

【訪問しての感想】

大学に入ってから社会人の方とお話をする機会は多くあったのですが、モノづくりをしている企業の方からお話を聞いたり工場見学をさせて頂く機会ははじめてだったので、非常に学ぶことが多かったです。

今回の取材では経営層の方5名、若手社員さん5名からそれぞれお話を聞くことができました。

社長の八巻さんは「現場で汗を流している人がモノづくりの原点である」と考えており、社員さん全員をとても大事に扱っている方でした。

「そのために若い人ものびのびと仕事をできる環境を整えているんです!」と八巻さんが力強くおっしゃっていたのが印象に残っています。

そしてこれは単なる理想だけに留まらず、そのための環境整備もしっかりと行われていることも知りました。

それは若手社員さんから話をうかがった際、「残業時間の調整など体調面を気遣ってくれる」、「この会社に入ってから人間関係で苦労した経験がない」といったことを楽しそうにお話されていたことから分かりました。

働きがいもあって職場環境も良い、私もそんなYDKで働いてみたくなりました。

 

【YDKを友達に薦める推薦文】

「やり手の」・「できる」・「企業」、YDK。そんなYDKを今回訪問して気づいた魅力についてお話したいと思います。

私はYDKの一番の魅力は世界のモノづくりの根幹を担っているところだと思いました。YDKは製品を作るための機械やその部品を作っている会社です。

今回工場見学をさせていただき、空調がしっかりと管理された工場の中で、社員さんが慣れた手つきで精密な機械を作っていた姿が印象的でした。

この工場で作られた製品は近年ではアジアのメーカーからの発注が多いといいます。その理由はメーカーにおいてむらのない高品質の製品を作るためには、寸分のズレのない製造機器が必要不可欠になるからです。

そのため、技術力の高い製造機器を作ることができるYDKに世界中から受注が入るのです。

大手メーカーのように表に出る仕事ではない、けれども人々が手にする多くの製品の製造の根幹を支えているという意味では、とても意義もやりがいも大きな仕事なのではないかと思いました。

さらに、YDKでは大量生産はあまり行っておらず、少量の受注を個別に受けていると知りました。

それぞれの顧客の要望に沿って開発を行っていくことは、それ自体が楽しいことであり、同時にとてもやりがいのあることなのだろうなと思いました。

若手社員の方も「お客様の要求に応えられて、感謝されるときがやりがいを感じる」「『◯◯さんにお願いできる?』と指名付きで発注を貰えた時にやりがいが貰える」といきいきとお話されていました。

その姿を見て、私は「この会社では皆さんがとても魅力的な働き方をされているんだな」と感じました。

 

【新卒で入りたい学生を増やすためのアドバイス】

今回お話をうかがって、御社では新卒入社の社員さんを増やしたいと思ってはいながら、会社のホームページに記載をしている程度で、積極的な取り組みはされていないような印象を受けました。

学生にとって企業を選ぶ際に重要になっているのが大衆的な知名度であり、「本当に良い企業」よりも「良さそうな企業」を選んでいる場合が多いのが現状です。

社会的知名度は高いとはいえBtoBの御社ですと、そういった戦いの中では、何らかのアクションを起こさなければ負けてしまうことは免れません。

今回訪問してさまざまな社員さんからお話をうかがう中で、YDKさんが魅力的な企業であることが私たちには分かりました。

世界中から重宝されている技術力だったり、社長の社員を思う気持ちだったり、ここ5年で離職者がいないことだったりといった魅力が多い御社だからこそ、

もっと学生と接点をつくることで新卒入社の社員さんを増やすことができるのではないでしょうか。

具体的な方法は様々だと思いますが、例えば大学のOB・OG会は企業の魅力を伝えるいい機会だと思います。

 

 
◎沢津橋 紀洋(東京大学)

プリント

 

【訪問しての感想】

ビデオで述べたとおり、製造業のイメージを覆されました。こんなにいい会社があるのに、学生に認知が進んでいないのを悔しく思いました。

結局大手が得をとるリクナビ、マイナビなどは僕も大嫌いなので(笑)、もっとYDKさんの認知が進み、日本の就活を変えて欲しいです!

 

【YDKを友達に薦める推薦文】

ファブレス企業という言葉を知っているだろうか。工場(=fab)を持たない(=les)製造会社の事である。

代表的な企業は任天堂。任天堂は、ゲーム機を作る工場を自社で所有している訳ではない。任天堂は企画や設計だけを行ない、ゲーム機の製造は他社に任せている。

その製造を請け負う会社の事を、OEM(original equipment manufacturer)という。原語はわかりにくいが、要は「他社ブランドの製品を製造する会社」の事である。

分業が進んでいる現代社会では珍しい会社ではない。パソコンメーカーで言えば、HP、DELL、IBMなどはOEMを利用しており、自社で製造している訳ではない。

OEMとして製造を請け負う会社が必要な要件は、何より高い技術力である。ブランディングやマーケティングで価値を出す訳ではなく(例えば、Apple)、製造品そのものの質、技術力だけが会社の評価の対象となる。

このOEM企業として、「日本で一番元気」なのが、今回訪問したYDKである。自社製品はなく、ほぼ全てをメーカーから委託(受託)を受けて生産している。

受託と侮るなかれ。取引先の要望に応え続ける技術力の高さは並みのものではない。技術力があってこその経営形態であろう。

そして工場へ。

工場見学で驚いたのが、工場名物の「ライン」がなかった事である。

一人一人ラインの担当場所に割り当てられ、そこに一日張り付く……。

YDK黒川工場での作業光景は、そのような私の固定観念から大きく異なったものであった。

広い作業スペースを自由に動き回っているエンジニアたち。黄色いヘルメットの方がチームリーダーだそうで、作業進捗を確認しにいくチームメンバー。和やかな雰囲気で作業は進む。

作業場の奥のスペースにはPC完備でブースが用意されていて、取引先企業の人との打ち合わせの光景も広がる。

OEMの話に戻ろう。Oはオリジナルを意味する。これはすなわち「大量生産ではない」オリジナルということである。一つ一つの取引先企業の要望を元に生産していく。

YDKの強みは、今アジアで広がるような、大量生産ではない。良いものを、一つ一つ真心を込めて作っていく。それがYDKの武器である。

「うちのエンジニアは、仕事に飽きることがないと思いますよ」

そう工場長の大日向さんは語る。

「同じ作業の繰り返しという日々ではありません。毎度、生産する製品は変わっていきます。いわば、新しいものにチャレンジし続けられる環境なのです」

会社としての生産性を上げるためには、「付加価値」をいくらつけられるかにかかってくるが、その点でYDKは高い付加価値を有する。

オーダーメイド製品を作成するためには、高い技術力を持ったエンジニアたちが必須である。YDKが擁するのは、高い能力を有するエンジニアばかりである。

YDKはこうして、従来型の大量生産的な製造業とは一線を画する。第二次製造業の新しい形を示しているとも言って良い。

卑近な話で言えば、日本を代表するメーカー、NECから研究開発を任され続けている実績も持つ。蓄積で培った実力は伊達ではない。

このYDK、規模としてはもちろん中小企業に属する。しかし、その実績と考え方は中小企業のそれを超えている。「私たちが日本の製造業を引っ張る」その気概に満ちている。

仕事はその志の高さが価値である。大手に入れば安定という時代はとっくに終わっている。日本の製造業のフロントラインに立つ。そんな刺激的な日々がYDKでは待っている。

そしてもちろん、会社が求めているのは技術職ばかりではない。全ての会社は理系と文系が両輪で回っている。

理系の人々がもたらす技術力を生かしも殺しもするのが、マネージメント、戦略立案、経理、営業などの文系職である。その意味で、文系で製造業に入社することのもつ意味は大きい。

このような、製造業でありながら、従来の製造業のイメージを大きく超えている、古くて新しい会社。それがYDKなのである。

 

【新卒で入りたい学生を増やすためのアドバイス】

DMM.make AKIBA(http://make.dmm.com)に取材に行ったことがあり、モノづくりを個人でする人たちの支援スペースなのですが、こことコラボできたら、若者の知名度も上がるのではないでしょうか。

 

 

 

◎柳原 千尋(法政大学)

プリント

 

【訪問しての感想】

先日はお忙しい中、私たち学生を黒川工場にお招きいただきありがとうございました。

私は工場見学をしたことがほとんどありませんでした。見学する前は機械が動いていて製品が生産されている工場をイメージしていました。

しかし実際には、工場内にそういった大きな機械はなく、むしろそういった〝大きな機械〟を作っている工場を見学させていただき、〝工場にある機械を作る仕事〟もあるのだと改めて知ることができました。

「いらっしゃいませ」と工場で働く社員の方々は私たちに声をかけて下さり、常日頃からのお客様に対する親切な姿が垣間見えました。

普段の作業中でもお客様と接する機会が多いのかと思い、製品をお客様と作っていくということを熱心にされている様子が想像できました。

役員の方々とのお話では、御社の魅力をわかりやすく教えて頂きました。

中小企業ならではの風通しの良さは、役員と社員が同じフロアで働いていることや、違う部署への立ち入りが緩いこと、人事の移動をフレキシブルに取っている点で窺うことができました。

そういった中小企業を魅力に感じる学生は必ずいると感じました。

文系ではなかなか分からない技術的な強みも、部品調達や製品管理から組み立ての過程まで一貫して見ていくことで実感していくことができ、やりがいを感じることができるのではないかと思います。

そうして日の丸テクノロジーの魅力が分かるようになっていくのではないかと感じました。

社員の人物像として、自己実現欲求の高い人が多くいると役員の方々が仰っていましたが、実際に社員の方々にお話を伺ってみると、自分の可能性を広げるためや、成長したいといった意見を頂き、

技術の方も営業の方も文系理系問わず成長欲や新しいことへのチャレンジ精神の高い方々が多いのではと感じました。

実際に働いている日々の中でどういった点が良いかという質問に対して、設計から組み立てまでを自分の目で見ることができたり、すぐに情報の共有ができる環境であったり、

自社製品があまりないからこそたくさんの種類の製品に携わることができると仰っていて、経営層の方々の意見と一致しており、会社としての一体感であったり、風土が根付いているのだなと感じました。

 

【YDKを友達に勧める推奨文】

YDKは自社製品を強みとはしていません。むしろ取引先のお客様のニーズに毎回応えていく形で製品を製造しています。そのため、一つとして同じ製品を製造することがなく、毎回新しい製品の製造に関わります。

こういった仕事は単純作業があまり得意ではない人や、成長意欲の高い人、チャレンジ精神のある人が活躍できるのではないかと思います。

社内風土は、人事異動に関してはフレキシブルに対応していて、役員の方と同じオフィスで働いているという点から縦のつながりも強く、また作っている製品ごとに工場が分かれているため、

他部署の出入りは頻繁に行われています。そのため、横のつながりも強いように感じました。

このような縦と横のつながりが強いのは中小企業ならではの特徴なのだろうと感じますが、こういった特徴は社内での一体感を生みチームとしての達成感を感じることが出来るので、

チームワークを大切にしていくことや、一体感を大切にしている方にはおススメではないでしょうか。

 

【新卒で入りたい学生を増やすためのアドバイス】

HPを見ていた時に感じたオリジナル製品を目立たせていないなという印象の理由が、工場見学に行ったことでわかりました。

お客様のニーズに一つ一つ応えていくことが貴社の魅力であり、それは従業員の向上心や探求心をくすぐりモチベーション向上にもつながっています。

このことは工場見学に来て初めて分かったことだったので、工場見学に行く機会がない人にも伝える機会があればうれしいなと思います。

また、現時点で福利厚生や女性の社会進出促進に伴った制度を計画していることを前面に出していくことは重要だと感じます。

やはり学生は企業のそういった点に就職活動段階で質問することには抵抗があるため、企業側からきちんと「これからこうしていく」という方針を提示していくことはありがたいことだと思います。

役員の方々と社員の方々の仰っていることに一貫性があり、とても一体感があり風土が根付いている会社なのだという好感を抱きました。

よって、中小企業の魅力でもある風通しの良さや縦と横のつながりの強さをわかりやすく伝えることができると、御社の魅力をより多くの学生に広めていくことができるのではないかと思います。

 

 

 

◎川⻄ 尚仁(明治大学)

プリント

 

【訪問しての感想】

最初、株式会社YDKという名前を聞いたことがなかったので全く御社について知らなかったです。ただ実際に訪れてみて工場を見学させていただき、八巻社⻑や社員の方々とお会いして驚きました。

普段、私が電車などで見かける疲れた顔をしたサラリーマン達とは天と地の差ほどもあるパワフルさを持っておられました。その圧倒的なリーダーシップがあってこそのYDKだなと感じました。

実際の事業の方に目を向けると、様々な部品を作っているということで、自分たちのあまり知らない所で様々な必要不可欠のモノを作っていることを知ることができて良かったです。

特に、設計→部品加工→組み立て→設置検査までを一通りをおこなうので、製品に個人の技術が直結する点はかなりやりがいがあるのではないかと思いました!

自分たち学生に暖かい対応していただきありがとうございました。

 

【YDKを友達に勧める推薦文】

みなさん、株式会社YDKという会社をご存知ですか? おそらく多くの方が知らないのではないでしょうか。

このYDKは様々な部品をクライアントの要望に応じて作り上げ、年商140億円を超える売り上げを誇る会社です。まさに日本のメーカーを支える “縁の下の力持ち” です。

今回はそんなYDKをあなたに勧める3つの理由を、実際に訪問した私が紹介したいと思います!

まず1つ目の理由は、「やりがいがある」ことです。

どういうことかというと、YDKの特に東京の工場では『設計→部品加工→組み立て→設置検査』この一通りの工程を社員がセグメントに分かれてそれぞれ担当しているんです。個人の技術が製品に直結するのです。

つまり、大企業と違って「⻭車」にならず、「即戦力」になれるということです。

次に2つ目の理由は、「様々なモノづくりに関わる」ことができる点です。

YDKは自社製品をほとんど持ちません。あらゆるメーカーからの受注(OEM)によって生産をおこなっています。よって様々な分野からの依頼があります。

その要望に応える過程で大きな責任範囲を持ちながら、広く技能を高めることが可能です。「モノづくりを究めたい」そんな学生にはYDKを特にオススメします。

最後に3つ目の理由は、YDK八巻社⻑の「アツさ」です。

八巻社⻑はNECから2008年にYDKへ招聘され、停滞していたYDKを強いリーダーシップでV字回復に導いた立役者です。実際に会ってみればその「みなぎる熱さ」は感じていただけると思います。

八巻社⻑が掲げる QCD+3S(品質、価格、納期を守ることは当たりまえ!それに加えて3つのSを付加していく)を全社員が一丸となって取り組み生産革新を目指しています。

今回実際に訪問してみて、YDKはのびのびとした環境の中、社員の交流もかなり盛んで和気あいあいといした空気と技術者としての誇りがひとりひとりの社員に感じられる会社でした。

技術を学ぶ理系の学生はもちろん、「モノづくり」に興味があり、ベンチャーのように裁量権を持って働きたい文系の学生も、この株式会社YDKをぜひ就活の一候補に考えてみませんか?

 

【新卒で入りたい学生を増やすためのアドバイス】

実際に訪問してみて、ひとりひとりの社員が自分の会社をすごく愛していることが強く伝わってきました!

そして、経営陣の方々の中小企業改革、もっと自分たちを知ってほしいという熱い気持ちも感じ、とても感銘を受けました。

入りたい学生を増やすためのアドバイスとして考えたのは、PR方法についてです。やはり先ほど言ったその熱さをもっと多くの学生に知ってもらうためには、「伝える努力」がもっと必要だと感じました。

例えば、ホームページなど外向けの媒体で、八巻社⻑や社員の方(特に若手社員の声)の誇りや会社の好きな所などをインタビューして動画を載せるのはどうでしょうか?

またパンフレットにも、そのような「声」を記載するべきです。こうすることで、実際に訪問した私が感じた ”雰囲気の良さ” が、来たことのない学生にももっともっと伝わると思います。

これを加えながら、大手の就活サイトに出稿すれば興味を持ってくれる学生も増えていくと考えます!

 

オビ スペシャルエディション

取材協力/株式会社ワイ・デー・ケー

〈本社〉

〒206-0811 東京都稲城市押立1705番地

TEL 042-377-3831

 

〈東京工場〉

・装置組立工場 黒川工場

〒215-0033 神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目7番5号 TEL 044-981-6315

・装置組立工場 稲城工場

〒206-0811 東京都稲城市押立1705番地 TEL 042-378-5800

 

〈東北工場〉

・電子機器組立/装置組立

〒028-0541 岩手県遠野市松崎町白岩第20地割35番地 TEL 0198-62-6711

・機械加工

〒028-0541 岩手県遠野市松崎町白岩第20地割40番地 TEL 0198-62-5850

 

〈技術本部〉

・電子機器設計

〒206-0811 東京都稲城市押立1288番地 TEL 042-378-8111

・産業用設備設計

〒215-0033 神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目7番5号 TEL 044-981-6315

 

〈関連会社〉

・株式会社 ワイ・デー・ケー九州

本社/佐賀県三養基郡基山町大字小倉34-4

第二工場/佐賀県三養基郡基山町大字長野965-3

・旺天凱精密機器(昆山)有限公司[中国]

江蘇省昆山市周市鎮陸楊友誼北路136号

 

 

 

 

◆2017年3月号の記事より◆

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