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一般社団法人日本エナジーテラピー協会 健康と美容に貢献する新技術エナジーテラピー

◆取材:綿抜幹夫 /文:渡辺友樹 /撮影:鈴木愛子

私を大病から救ってくれたこの技術を、世界中に広めたい」

日本エナジーテラピー協会 (12)

一般社団法人 日本エナジーテラピー協会(JETA)/代表理事野村由美(のむら・ゆみ)氏…1966年、山梨県甲府市に生まれる。高校卒業後、大手エステティックサロンに入社し、1994年、28歳で美容製品の販売会社を起業する。2012年、一般社団法人日本エナジーテラピー協会設立、代表理事。現在に至る。

我々の身体には、微弱な電流が流れている。脳波や心電図、体脂肪や筋肉量などの計測もこれを利用したものだという。脳や神経間の情報伝達、また細胞活動など全身の器官のはたらきをこの電気運動が司っているわけだが、生活の乱れや食生活、加齢などによって電流が弱まることで、病気などのさまざまな不調が起こってしまう。

機械によって微弱電流を帯びたセラピストの手を身体にあてがい、弱った体内電流を整える技術が『エナジーテラピー』だ。低周波の刺激や素手のぬくもりによる心地良さに浸りながら美容や健康に対して幅広い効果を得られる上、肉体だけでなく日々のストレスにまみれた心にとっても、癒しのひとときとなる。

 

 

世界初・素手による微弱電流導引で、至福の癒しを。

大病に倒れた台北で出会った「ハンド周波療法」

日本エナジーテラピー協会 (1)

一般社団法人日本エナジーテラピー協会の代表理事を務める野村由美氏は1966年生まれ、山梨県甲府市の出身だ。従業員4名の小さなメリヤス業を営む家に生まれ、疲れた両親の肩たたきが毎晩の日課だったという。こうした少女時代の影響からか、マッサージは受けるのも行うのも好きという同氏はエステティシャンの道へと進み、28歳で美容関係商品の卸・販売を手がける会社を起業する。

経営者として慌ただしくビジネスに駆けまわる生活を送る同氏の身に、いまから3年前の2011年に大きな転機が訪れる。事業の足場として行き来していた台湾の地で、多忙がたたり病に倒れてしまったのだ。現地での手術が必要なほど深刻で、とても日本に帰れる状態ではなかったという。このとき、身を案じた知人から紹介されたのが、エナジーテラピーの土台となる「ハンド周波療法」の研究者、キョ・シュウェン氏だった。勧められるままに施術を受けてみると、それまで味わったことのない心地良さで、施術後はまるで身体が床から浮いているように軽く感じたという。ハンド周波療法は商売目的ではなく、広く患者を受け入れていたわけではなかったが、無理を言って連日通いつめた同氏は、ほどなく日本に帰れるまでに回復してしまう。この実体験からハンド周波療法にすっかり惚れ込み、『エナジーテラピー』と名づけたこの技術を日本に紹介し普及させるべく、同協会を立ち上げたのだ。

 

 

気功を人工的に行う技術

日本エナジーテラピー協会 (11)エナジーテラピーのもう一つの主役、電流発生装置「セグイートシステムME<SEGUITO SYSTEM ME>」

エナジーテラピーは、一言で説明すると「気功を人工的に行う技術」ということになる。

キョ氏自身が持病の治療薬による副作用で肝臓が悪く、その改善のために始められた研究であり、生体電流を整えることで免疫力・基礎代謝・自律神経などに効果がみられる気功を、機械によって簡単に行えるようにする目的から開発された技術なのだ。かつて中国では、素手による治療をより身体の内側へ効かせる目的から鍼の技術が生み出され、やがて電気鍼などに派生した。これを、電気鍼という「点」ではなく、手のひらという「面」で行おうという発想であるから、理に適っている。

キョ氏は、ハンド周波療法で人を治すのは機械ではなく、あくまでも人であるという考えから、自らの研究が機械を売りさばく商売として扱われることを強く懸念し、ビジネスとしての展開をしてこなかったという。当然、タッグを組んだ野村氏の日本エナジーテラピー協会もこの考え方を踏襲しており、「機械」ではなく「技術」を融合した実用新案を取得。技術を習得しなければ機械を買うことはできない制度を設けている。野村氏はじめ日本エナジーテラピー協会の精神も、「売らんかな」の姿勢に立脚したものではないのだ。

 

 

素手による施術のもたらす効果

エナジーテラピーの最大の特徴として、施術を受ける身体に触れるのが金属の端子やパッドではなく、セラピストの素手であるという点が挙げられる。親が子の、また子が親の、身体の痛む箇所に手をあててさするような、気持ちのこもった素手のぬくもりこそが、なによりも人を癒すという想いによるものだ。既存の類似の療法には、手袋など道具を介して行うものはあったが、素手での施術は世界初という。

このように、素手によって肌と肌を触れ合わせて電気を流すため、施術を行うセラピスト自身の体内電流にも良い影響をもたらす。施術を行ううちに自らも免疫力が上がり、低体温や花粉症が改善したセラピストもいるという。

また、たとえば肺が悪い人に対する施術では、手をあてている背中に肺の形が赤く浮かび上がったり、肺の上に手をあてているときは他の箇所とは違う感覚であったりなど、身体の不調を発見する効果もあるという。水分や血液の巡りが悪いことから電気の通りも悪く、それがセラピストの手に違和感となって表れるのだ。こうした箇所も、電流を強くするなどの調整をしながら施術を重ねるうち、少しずつ電気の通りが良くなるようになり、状態も改善していく。事前に悪い箇所を告げていない場合や、本人も不調に気がついていない場合であっても、セラピストが異変を発見するケースは多いということからも、エナジーテラピーが信頼に足る技術であることが分かる。

さらに、エナジーテラピーには効果の実感を早く得られる特徴があるため、疑問を抱えながら通い続けるなどという心配も無用だ。

 

 

セラピスト養成にも注力、
『JETアカデミー』を全国13カ所に展開

機械ではなく技術ありきという理念のもと、同協会はセラピストの養成にも力を入れており、そのための施設としてライセンスを習得した人がリラクゼーションサロンの経営とともに『JETアカデミー』を開校している。現在、全国に13校を展開しており、5日間で合計40時間の講習を受ければ、誰でもライセンスを取得できる。特別な才能や体力などが必要ないことに加え、前述のように、施術を行うことでセラピスト自身にも効果がある。この敷居の低さは、雇用の面からみても、少子高齢社会に突入する日本の社会にマッチしていると言える。実際に、自らが施術を受けて効果を実感し、うつ病に苦しむ息子を治療したいという想いからライセンスを取得した70代の女性もいるという。

 

 

設立から2年間で全国153カ所のサロン・施設に導入、
163名がライセンス取得

今年9月の時点で、セラピストのライセンス取得者は既に163名、エナジーテラピーを導入したサロン・施設は全国153に上る。協会の設立から2年でこの規模であるから、驚異的な普及スピードだ。直営サロン以外の導入先はエステやリラクゼーションサロン、整体・カイロプラクティック・接骨院、老人ホームやデイサービス、スポーツジムやゴルフ場、リゾートホテルなど多岐に渡り、美顔や痩身などの美容目的から、病気の治癒や健康増進を目的とした導入までさまざまだ。また、同協会としても、単なる美容サービスではない統合医療としての社会貢献性の高さを活かすべく、介護施設や老人ホームなどでのボランティア活動を積極的に行っている。

 

 

同協会営業課長の体験談
肝硬変寸前のB型肝炎から2週間で生還

インパクトのある体験談を紹介しよう。同協会営業部の福谷治雄課長は、昨年8月の健康診断で肝臓の数値の悪化を指摘された。その頃の同氏の顔はどす黒く変色し、背中の強い痛みやまっすぐ立っていられないなどの自覚症状もあったという。会う人会う人に「大丈夫か?」と心配されるほどで、医師の診断は肝硬変になりかけのB型肝炎というものだった。心配した野村氏からの、半ば命令のような形で、エナジーテラピーの施術を毎日受け続けたところ、なんと2週間で数値が正常値内まで回復したのだ。以後の治療方針を決めるための診察のはずが、突然正常値に回復したことには、医師も驚きを隠せなかったという。

 

 

体験談続々
多方面から寄せられる期待の声

もちろん、野村氏や福谷氏など内部の人間だけではない。エナジーテラピーの効果は多方面から評価されている。

同志社大学脳科学研究科、京都大学大学院薬学研究科の教授で、世界初のアルツハイマー治療薬『アリセプト』の開発者である杉本八郎博士は、エナジーテラピーを自ら体験した上で、認知症の予防にも繋がるのではないかと分析。予防だけでなく、既に発症している患者にも症状の改善を期待しており、自身でも「普及に協力したい」と語っている。

また財団法人スポーツセラピスト医科学協会の代表理事、小野教太郎氏は、自らもサロンやスクールを広く経営する整体師であり、オリンピックに公式トレーナーを派遣するなどの実績を残してきたが、低価格競争やセラピストの過酷な就業状況、技術の低迷など、業界の抱える問題に頭を悩ませていた。そんな折にエナジーテラピーを体験し、その効果はもちろん、施術をすればするほどセラピスト自身も健康になれる点に、混迷するリラクゼーション業界を変える大きな可能性を見出している。

エナジーテラピーが身体から精神まで幅広く効果がある理由は、交感神経と副交感神経のバランスを整えることにあると解説するのは、医学博士の鶴田光敏氏だ。東洋医学を取り入れたアレルギー専門の小児科医であり、老化や癌、糖尿病などさまざまな病気の原因は『活性酸素』であると日本で初めて提唱したことでも知られる同氏は、自ら施術を受けた上で、東洋医学でいう『気』のめぐる経路と、エナジーテラピーの電気の伝わり方に共通点を見出している。エナジーテラピーによって『ツボ』を押さえられる感覚、『気』の経路に添って電気が流れていく感覚に非常に驚いたという。

このほかにも、手術を控えていた関節の不調や、頚椎損傷による身体の付随、自律神経の乱れによる睡眠障害や拒食症などが、エナジーテラピーによって劇的に改善したという体験談は、枚挙に暇がない。

自身を大病から救ってくれたエナジーテラピーの普及は「天職、天命」と語る野村氏。今月(2014年11月)には中国の四川省にサロンをオープンするほか、来年の早い段階にハワイのワイキキへのオープンも予定しており、さらにその次にはフランスへの出店を計画しているという。その目は既に世界をも視野に入れており、経営者としての20年の経験を全て注ぎこむ決意だ。

 かつて夜な夜な疲れた両親を労った心優しい少女の手のぬくもりが、いま日本じゅうの、そして遠からず世界の老若男女を癒し、その美容と健康に貢献しようとしている。

エナジーテラピーの施術 

■微弱な電流をオールハンドで経路・経穴に流すエナジーテラピーは、筋繊維の修復やインナーマッスルの強化、脂肪燃焼、骨格歪み補正、体液循環などさまざまな効果が期待できるという。美容では小顔、リフトアップ、美白、肌トラブルの改善が期待できる。またセラピスト自身にもメンテナンス効果が現れるという。写真は左から耳、眼圧、小顔へのアプローチ例。

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耳へのアプローチ
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眼圧を整える
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フェイシャル
■疲労除去、凝りや体の歪み矯正、筋力強化、横になった状態での有酸素運動も可能にするという。写真はふくらはぎ、脇腹、腹筋、背骨へのアプローチ例。

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ふくらはぎへのアプローチ
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脇腹
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腹筋
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背骨
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一般社団法人 日本エナジーテラピー協会(JETA)

〒460-0002愛知県名古屋市中区丸の内3–19–23 第5FPSビル7F

TEL. 052–951–8030

http://www.jeta-seguito.com/

 

2014年11月号の記事より
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